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この記事の読みどころと情報状態
ウインドファームはコーヒー会社として始まったわけではありません。水俣病との出会いから有機農業、フェアトレードへ至る経緯を公式情報から辿ります。
- 公式出典
- 3件
- 確信度
- 高
- 情報リスク
- 低
- 更新日
- 2026.08.19
- 再確認日
- 2026.11.19
コーヒーのブランドを知るとき、「どんな豆を扱っているか」より先に「なぜこの会社がコーヒーをやっているのか」を見ると、扱い方の理由が分かることがあります。ウインドファームは、コーヒー会社として始まった会社ではありません。公式サイトの「私たちについて」に記された経緯を辿ります。

引用: 株式会社ウインドファーム公式サイト(2026-08-19確認)
1974年、胎児性水俣病の患者との出会いから
公式サイトによれば、出発点は1974年です。代表の中村隆市さんが胎児性水俣病の患者さんと出会ったことから、環境や社会問題に関心を持ち始めたと記されています。
学ぶなかで有機農業の重要性を知り、その後は有機農業の実践や生活協同組合での産直運動を通して、国内での有機農業への理解を広め、生産者を増やすことに力を注いだとされています。この時点ではまだ、海外も、コーヒーも出てきません。
1986年、チェルノブイリ原発事故が視野を広げた
転機は1986年に起こったチェルノブイリ原発事故です。公式サイトは、そこから見えてきた世界の格差問題や環境問題に対して何かやれることはないかと考え、途上国支援も行う有機農産物産直センターを設立したと説明しています。
国内の有機農業から、途上国を含む枠組みへ。関心の対象が広がった結果としての事業転換でした。
商品をコーヒーだけに絞る
その2年後、商品をコーヒーだけに絞ります。理由は、フェアトレードを通して国内だけでなく途上国での有機農業の普及を目指すためだと記されています。
ここが重要な点です。コーヒーが好きだから、あるいは市場性があるからコーヒーを選んだのではなく、「途上国で有機農業を広める手段」としてコーヒーが選ばれています。商品が目的ではなく手段だった、という順序です。
そして、有機栽培に取り組む生産者を探してブラジル各地を回り、ジャカランダ農場のカルロス・フランコさんと出会います。公式サイトはこの出会いを「奇跡的に出会えた」と書いています。その経緯はカルロスさんのコーヒーができるまでで詳しく取り上げました。
1993年と1997年、二度の会社設立
本格的な提携が始まった1993年に「有限会社 有機コーヒー」社を設立。さらに活動の幅を広げるため、1997年に「株式会社ウインドファーム」を設立しています。
公式サイトは、その際に大切にしてきた思いとして次の2つを挙げています。
- ビジネスを通じて、社会をよりよく変えていきたい
- いのちを大切にする仕事を広めていきたい
現在は有機コーヒーのフェアトレードに加えて、各地の生産者や国内外のNGOと共に、フェアトレードや有機農業・森林農法の普及、環境問題や社会問題に取り組んでいるとされています。
代表挨拶に書かれている「買い支える」という言葉
公式サイトの代表挨拶には、取引の考え方が端的に出ている一節があります。
時には、天候不順によってコーヒーの生産量だけでなく品質にも影響を及ぼすことがありますが、そのような生産者にとって辛く厳しいときにこそ、彼らのコーヒーをフェアトレード価格でしっかりと買い支えることが重要だと弊社では考えています。
(引用: 株式会社ウインドファーム公式サイト「私たちについて」/2026-08-19確認)
品質が落ちた年こそ買う、という姿勢です。通常の取引では、品質が落ちれば価格を下げるか、仕入先を変える判断になります。それをしないという方針が、シェアトレードという呼び方の内実にあたります。
また、提携しているコーヒー生産者には30年以上前から有機栽培や森林農法の普及に取り組んできた人が多数おり、その積み重ねがオーガニックコーヒーの品質向上につながって、有機栽培特有のマイルドで深い味わいを生み出している、とも述べられています。
会社の規模と拠点
公式サイトの会社概要には、次の情報が掲載されています(2026-08-19確認時点)。
- 会社名: 株式会社ウインドファーム
- 代表者名: 中村隆市
- 従業員数: 23名
- 資本金: 1000万円
- 本社: 福岡県遠賀郡水巻町
取引先には生活協同組合連合会グリーンコープ連合、オイシックス・ラ・大地、株式会社成城石井、パタゴニア日本支社などが挙げられており、全国各地のカフェ・レストラン・小売店約300店舗との取引があると記載されています。
従業員23名の会社が、中南米やアジアの生産者と直接取引し、自社で焙煎まで行っています。トップページで紹介している焙煎の考え方は、この規模だからこそ成立している部分もあります。
コーヒーの外側で続いている活動(WEN)
公式サイトの「CSRの取り組み」には、ワールド・エコロジー・ネットワーク(通称:ワールドエコネット、WEN)という団体が紹介されています。
2001年、その前年にウインドファームがブラジルで開催した「国際有機コーヒーフェアトレード会議」を機に有志が集まり、有機コーヒー生産地が抱える問題に生産者ともっと一緒に取り組もうという思いで発足した任意団体です。
当初はフェアトレードの普及や生産地への支援が中心でしたが、現在は地球環境を守り社会問題を解決するための情報発信やプロジェクトの立ち上げ、コーヒー生産地以外の国々や国内で活動する団体の支援にも取り組んでいるとされています。
主な活動として挙げられているのは次の2つです。
- フェアトレードの推進、および生産地・生産者の環境・社会問題解決に向けた取り組みと支援
- 国内外における環境保護活動(森林保全、多様性保持、生態系保護)の支援。主に森林農法の普及へ向けた取り組み
活動記録には、メキシコからトセパン協同組合の生産者や生物学者を招いた全国各地の講演会(2003年)、トセパン協同組合へのエコツアーへのPR協力(2006年)などが並びます。産地との関係が、取引だけで完結していないことが分かります。トセパンについてはメキシコ・トセパン協同組合で扱っています。
一杯を選ぶときに
こうした背景は、味を保証するものではありません。飲んで美味しいかどうかは別の話です。ただ、同じ価格帯のコーヒーが並んだときに、どちらを選ぶかの材料にはなります。
当サイトが紹介しているのは、そのなかでもAmazonで購入できる商品に限られます。商品ごとの内容量、焙煎度合い、産地表示はトップページの商品ガイドから各商品ページで確認してください。
出典と注記
- 株式会社ウインドファーム公式サイト「私たちについて」(2026-08-19確認)— 代表挨拶、会社の成り立ち、会社概要、取引先
- 株式会社ウインドファーム公式サイト「CSRの取り組み」(2026-08-19確認)— WENの発足経緯、目指すもの、主な活動、活動記録
- 株式会社ウインドファーム公式サイト トップページ(2026-08-19確認)
会社概要(従業員数、資本金、取引先など)は変更され得ます。本記事は2026-08-19時点で公開されていた情報に基づいています。当サイトはウインドファームの公式サイト・提携サイトではありません。歴史的経緯の記述は公式サイトの説明に依拠しており、当サイトが独自に検証したものではありません。
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SOURCE NOTES
参考資料・出典
- https://www.windfarm.co.jp/about2026年8月19日確認
- https://www.windfarm.co.jp/csr-wen2026年8月19日確認
- https://www.windfarm.co.jp/2026年8月19日確認